- ムクゲ -
( 方言名:ハナガチ(首里)ブンデンガ(石垣) )
【科名】 アオイ科
【学名】 Hibiscus syriacus L.
【分布】 北海道南部以南 原産地=中国
【形態】 小高木 常緑広葉樹
高さ4m に達する。幹は灰色で斜上分枝する。全体ほとんど無毛。幼枝に星状毛がある。葉は長枝上で互生し、 短枝上で束生する。短柄で葉身は卵形または広卵形で長さ4-10cm、幅2.5-5cmで3裂し、不整の租鋸歯がある。両面に単毛または分枝毛が租生する。花はふつう紅紫色、また白色もある。51弁花を腋生、または頂生する。花径は5-6cm、鐘形5裂。果実は卵円形で2裂し、長さ2cmで星状毛を密布する。種子は多数、 腎臓形で長さ0.4-0.5cmで有毛。
【用途】 庭園樹、公園樹、生垣用樹、道路緑化樹(植・路・園)、 その他(用材、薬用)
・若葉は食用となり、成業は茶の代用となる。
・枝は行李に編まれる。
【挿し木時期】3-6月
【特記事項】・ハイビスカスほど派手ではなく、また、強さも若干劣るが、ハイビスカスにはない青系の色を持った花として貴重である。
・ハイビスカスの1日花に比べてムクゲは3日程度は花が楽しめる。
・朝鮮の国花である。
【学名の解説】Hibiscus:フヨウ属。大きなゼニアオイ属につけられた古代ギリシャおよびラテン名より。 syriacus:シリア(小アジア)の、意。
【環境適応性と生育】・日当りのよい場所でないと花つきが悪くなるので要注意。
・萌芽力があり、強勇定に耐える。
・枝の繊維は強く祈れにくい。
【管理】病害:褐斑病、すす病、白星病
虫害:アオババゴロモ、テングイラガ、ツタアブラムシ、ミノガ類、カイガ ラムシ類、フタトガリコヤガ、ツタノメイガ、オオアカギリバ
・花が本年枝につくので花期には勢定を行わず、落葉枝に密生した枝を抜く程度にする。
・吸肥力の強い樹である。堆肥・鶏糞を主に施肥する。
出典:「 沖縄の樹木 」 新里孝和 監修 平良喜代志 著 新星図書出版