沖縄県の県花でもあるデイゴ。
木材としては世界で2番目に比重が小さいと言われています。
しかし、世界で2番目という割にはあまりメジャーな情報では無い様な感じがします。もっとアピールしてもいいんじゃないの!?ということで少し調べてみました。
まず、比重とはなにか
比重(ひじゅう)とは、ある物質の密度(単位体積あたり質量)と、基準となる標準物質の密度との比である。通常、固体及び液体については水(温度を指定しない場合は 4 °C)、気体については、同温度、同圧力での空気を基準とする。(Wikipediaより)
つまり比重1.00より上か下か、で水に「浮く」か「沈む」かが決まります。「あれ?木って水に沈むの?」って思いますよね。そこで次に世界で一番重い木材、軽い木材を検索しました。
重い木 リグナムバイタ 比重 1.28
軽い木 バルサ 比重 0.27
となっています。(森林・林業学習館より)
※但しこの数値には幅があり、例えばバルサは0.10~0.27とも言われています。
そしてデイゴが 0.21。この数値はおそらく平均値だと思いますがバルサと比べても大分軽いのがわかりますね。しかし残念ながらこれを裏付ける詳細なデータは見つけられませんでした。通説、程度にみていただければと思います。
更に、これらのデータを見るとリグナムバイタが水に沈むことがわかります。比重が大きいというのは密度が高く、堅硬であるということです。このリグナムバイタという樹種は非常に重く、堅いため、木材としての利用はほとんど無いほどだそうです。あまりに強固で重いためボーリングの玉として利用していた、と聞けばその重量感がイメージできますね。
さて、話は戻りまして、デイゴは世界で2番目なのか、ということなのですが、世界一重い、あるいは軽いと言われている、上記の2樹種。実は異論があります。そもそも木材といえど、生きた植物を加工したものですので、生育環境や固体や部位によってかなりのばらつきがあります。これらをサンプリングして比重をはかったとしても、有用な平均値をとるためには相当数のサンプルが必要となります。つまりその樹種のデータを正確にとったかどうかが、どうも境目になるようなのです。
つまりデイゴにおいても今後正確なデータの検証が必要であると言えるのかもしれません。一般的に国産の木材で一番軽いといわれている桐(きり)は比重が0.30程度といわれていますので、数字だけみれば0.21と言われているデイゴが実は日本一…と言いたくなるかもしれませんが、安易に1番2番と、判断してはいけないのかもしれませんね。
※デイゴは外来種なので国産材では桐が1番軽いということになるようです
しかし間違いなく、桐にも匹敵する軽い木材であることは間違いないことなので、そこはうまくアピールしていきたいところです。