那覇市の住宅街にある 「木工家具 杉の」 さんを訪ねました。
住宅街といえども、さすがは那覇市。少し交通量が多めの路地を走っていると、空が雨模様だったせいか、やわらかな灯がともったお店が目に飛び込んできました。外観はオシャレなカフェか、スイーツ屋さんのように見える「木工家具 杉の」さん、お店のドアをあけると、アロマのような香りが漂ってきます。
広い店舗ではないものの、自宅と工房とギャラリーと、ものを作って売る商売をされている方にはこれ以上ない理想の空間ではないだろうかと思うほど、ギュッと詰め込んだような空間です。漆塗りを施された器が、白熱球色の灯を反射してぬらりと輝きます。
「木工家具 杉の」の、杉野義則さんは受注生産で主に家具を製作していますが、漆器製作も手がけています。家具と漆器は同じ木製品ですが、作り方は全く違うので、漆塗りまでお一人でされているのは、とても珍しく、それだけでも技術の多彩さがわかります。
最近では制作した椅子の座部と背部に革張りまでしてしまったというから驚きです。
そんな多彩な杉野さんですが、つくる作品はいたってシンプル。奇をてらうような作品ではありません。しかし作品から漂ってくる上品さ、とでもいいましょうか、気品といいましょうか…
ほどよく木目を残した器からは、ただの器におさまらない様な存在感が感じられます。
こればかりは「百聞は一見に如かず」という言葉が適当でしょう。
物腰穏やかでとつとつと話す杉野さん。「作品へのこだわりというか、ここは他の方に負けないぞ!というところはありますか?」とたずねたところ、少し考えながら「皆さん良い作品つくってらっしゃいますからね。こだわりというか、生活の中に溶け込むもの、扱いやすいもの…でありながら、生活の中に華を添えるような…そういうの、なんていうんでしょうね(笑)」とはにかみながら答えていました。
大事にしているお猪口にギンギンに冷えた日本酒でも注いで、器に照り返す灯にまどろみながらチビチビやるような…きっとそんな感じなんじゃないかなぁと思いました。
大事な時間を素敵に演出☆
木工家具 杉の さんは来週3/12より始まる第13回沖縄市工芸フェアに出展予定です。素敵な作品が沢山あるのでお近くの方は…いやいや、遠方の方も!是非足を運んでみてください。
事業者名 | |||
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品目 | |||
素材 | |||
径(cm) | 幅(cm) | ||
厚み(cm) | 長さ(cm) | ||
乾燥(含水率) | 量(m3/枚/本) |