南城市玉城。兄弟で木工作家をしている まっくる屋工房 さんを訪ねました。
まっくる屋工房の伊礼聡さん・範雄さんはこの道20年ガチガチの木工職人さんです。実はお話を伺ったところ宜野湾市にある mokumoku の創立メンバーだったそうで、沖縄の木工界の一線でがんばってきたお二人なんですね!
最初に案内していただいたのは工房の木材置場。一枚百㎏近くはあろうかと思われる、巨大な一枚板の木材が所狭しと並びます。「うちの売りはお客さんに、見て、触って、選んでもらえるところ。素材から木目まで自分で選んで、選んでもらった木材を使って製品を作ります。」たしかに、既に製品になったもの、受注生産でつくられるもの、色々ありますが板から選べるのはあまり聞いたことがありません。
そびえ立つ木材の山に圧倒されていると、「今制作中のテーブルがこっちね」と奥の製作所に案内されました。先ほど見せていただいたものと同様の大きな一枚板に脚が4つ、どーんと鎮座しています。「できるだけ、ありのまま。加工は最小限で。」なるほど、テーブルの天板は木目が途切れることなく、美しさを保っています。確かにこれは売りになるな~などと早々に「つかみ」を持って行かれました。
「2Fがギャラリーになっているのでそちらでお話しましょう」と案内してくれたので、外の階段を上り、2Fへ。扉を開けると1Fの工房の無骨さとはまた違ったオシャレな空間がありました。
カフェ…としての営業はしていないということでしたが、時々夕方からコンサートをしたり、ご飯を振る舞ったりしているといいます。カウンターキッチンに座ってあたりを見回すと、シンク周りが木製!カウンター横に埋め込み式のIHヒーター!かっこいい!
変なテンションのまま、インタヴュースタートしてしまったせいで言わなくてもいいこといったり、聞かなくていいこと聞いたり…そんなおかしなインタヴューもニコニコと流してくれた伊礼さん兄弟様。ご対応いただきありがとうございました。お二人とも話が上手でとても楽しめました。
素材選びの基本は「曲がっていること」真っ直ぐの材じゃない、木のかたちをありのまま活かしたい。穴があいていればそれも味。傷があればそれも個性。
「おきなわの木は確かに建築材としては不向きかもしれない。でも家具材としての潜在性は決して本土の木に負けない。杉や檜にこの表情はだせませんよ?」と範雄さん
最近は昔に比べ商売が楽になった。と語るお二人。「ええ!?この不況の時代に?」と耳を疑いましたが、「駆け出しで手探り続きだった昔に比べると、今はお客さんがネットで事前にわたしたちがどういう作品を作っているのか、下調べして来てくれる。家具をメインで作っているわたしたちの商品は安い買い物では無いので、そういうお客さんはすでに買う決心をして来られる方がほとんどなんですよ」と、聡さん。
そういう風に思えるのも、20年という歳月をかけて仕事に向き合ってきたからなんだろうなぁと思いながら、聞いていました。年輪が美しい木目を描くように、信頼や人柄が人間模様を描き「魅力」になっていくんでしょうね。まっくる屋工房では魅力のあるお二人が魅力的な商品を作っていますよ!
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事業者名 | |||
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素材 | |||
径(cm) | 幅(cm) | ||
厚み(cm) | 長さ(cm) | ||
乾燥(含水率) | 量(m3/枚/本) |