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工房地球のかけら 後編

前編では、古我知氏が20代に経験した話をお届けしました。
後編では、今後の活動についてお届けします。
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○作家として大切にしていることはなんですか?
 モノ作りなんですが、木工作家といっても実は人を作り社会を作る一員なので、その辺も意識しながらモノ作りをしていきたい。だから、廃材とかを使う。長く使うのも大切なことだし、持続可能っていうのがすごく大切なテーマですしね。どの分野にいても時代が抱えている課題、地域が抱えている問題と無関係で生きていくという事は出来ないので、モノ作りの技術を高めながら、それと同時に上手く社会とリンクしながらモノ作りを続けたい。

○だからワークショップや木育などされているんですね。
 そうですね、自分にとっては木を通して、社会へアプローチすることが大事ですからね。言っていることは大きいですけど、日々の活動はとても小さなものです。

○今後やっていきたいことはありますか?
・もう少し、木育の活動を色んな方面にネットワークを広げてやりたい。

○木工作家さんが実施する木育にはどんな特徴がありますか?
・基本的にモノを作る。その前に木の話をしています。
・かりゆし長寿大学(大人向け)でも講座をやっているので、良かったら見に来て下さい。

○大人にも木育のニーズがあるんですか?
 ありますよ。子供に木で遊んでもらうだけが木育だけじゃない。やっぱり、大事なのは木を通して自分の暮らしを振り返るとか社会を見つめる目を養うのが大事。たとえば、木の事だけを知っていても、森のことを知らないと生態系の中で森がどんな役割をしているとか知ることができない。木を切ることに反対する人たちがいるけど、その人たちの意見もすごく大切じゃないですか。両方の切り口がある訳だから、そういう風に見ていって市民というのは、色んな声を聞いて自分で判断出来るだけの情報を持たないといけないから、判断出来る考える材料を木育で提供していきたい。絶対大人にも良い。たとえば、建築していても木を扱えるけど木を知らない。すべての設計士さんが木や森のことに詳しい訳ではない。木にはこんな風な効用があるかとか、木がどんな感じで育ったかなどを知っているのと知らないのでは、建築に活かす時に方向性が全然違うと思う。バックボーンを持つということはすごく大事だと思います。
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○最近興味をもっていることはなんですか?
 今やりたいなぁ~と思っている事は、建築の分野に工芸のエッセンスをもっと反映させたい。いつも器とか小物でしか表現してないので、建築というもっと広いマーケットがあるのでそこに反映出来るような提案とかモノとかをもっとやっていきたい。
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○展示イベントについて
 違う形で増えた方が良いと思います。違う分野の人たちとコラボして新しい視点を取り入れて、木の新しい良さが見えてくると思う。木工製品が売れないと悩んだ時に、木工の人たちだけだとなかなか問題を解決出来ない。私自身も建築と木工のコラボを意識している。他の木工作家さんたちも個人的には動いていますが、もっと大きな形での動きがあればいいと考えています。作家さんだけだと産業になりにくい、流通と上手くやるとか、建築とやるとかやっていかないと、そうしないと沖縄県民の県産材に対する価値観をあげようとか、もう少し付加価値をつけようとしても、難しいと思います。今まで動いてやって出来なかった事をまた同じ動きをやるよりは、違う産業とのコラボなどして失敗してもいいからどんどん動いたほうがいいと思います。

インタビュー後記
 木工作家としての活動以外にも木育やワークショップなど様々な活動をパワフルにされている古我知さん、人とのつながりを大切にしている背景には、どの分野にいても社会と無関係で生きてはいけないという信念がありました。
そこに至るまでの道のりには世界を股にかけた旅の経験があり、旅先でのお話は時間を忘れて聞き入ってしまうほど惹きつけられました。その中でも「強烈に足下に自分たちを持っていると、それに魅力を感じて色んな人がくる」という言葉に感銘を受けました。
 向日葵のような古我知さんの人柄にふれ、帰る頃にはその作品に一層の温かみを感じるようになりました。
 楽樹(らっきー)(東風平木工芸組合)では、作品の展示販売(※結構お得です)の他、ゴールデンウィークなどにはワークショップを行っていますので、ブログもチェックしてみてくださいね。

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古我知 毅
プロフィール
「ものづくりは人をつくり、人づくりは街をつくる」をモットーに木の小物や家具製作から建築と木工を生業としている。2000年頃より沖縄リサイクル運動市民の会の買い物ゲームなどの環境教育プログラムと出会い、物づくりを柱としたワークショップやセミナーなどの木育活動を行っています。

肩書き・・・大工・木工作家
     環境教育ファシリテーター
    「工房地球のかけら」代表
     東風平木工芸組合 木の工房 楽樹」組合長
    「NPO法人マチルダおもちゃ協会」理事

工房地球のかけら
ブログ  http://tikyuunokakera.ti-da.net/

木の工房 楽樹
ブログ  http://kinokoubou.ti-da.net/



事業者名
品目
素材
径(cm) 幅(cm)
厚み(cm) 長さ(cm)
乾燥(含水率) 量(m3/枚/本)

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