トップページ > お知らせ > トピックス 意外と知らないおきなわ

トピックス 意外と知らないおきなわ

沖縄に住んでいながら沖縄の人って地元に疎い、ってよく聞きますよね。
あたりまえの様に扱っているものの由来を意外と知らない、実は身の回りにたくさんあります。

たとえば、このサイトのURLに入っている saion-wood ということば。これは蔡温(さいおん)の木のことなんですが、蔡温という偉人ご存じですか?

紀元1700年頃、沖縄がまだ琉球だったころ、蔡温というとても偉い人がいました。「偉い人がいました」で終わらせるのは恐れ多いほど偉い人です。

説明が下手なので抜粋しました…

蔡温(1682~1761年)は、三司官(今でいう大臣で3人制)を25年も務め、薩摩振興により疲労した琉球において農業技術の改良や植林を激励して改革を推し進め、農林漁業に多くの業績を残した人物である。
現在、辺戸地区で蔡温松と呼ばれている松並木は、18世紀頃に植栽されたといわれ、平成10年に保全公園として散策路などが整備され、美しい並木道を散歩することができる。
おきなわ緑と花のひろばより抜粋)

辺土地区の蔡温松とは、つまりリュウキュウマツのことですね。治山治水の優れた技術を持っていた蔡温は当時の開墾や土地整備に加え、沢山のリュウキュウマツを植栽したと言われています。特にこのころ植栽されたリュウキュウマツを蔡温の名をとって蔡温松と名付け親しんだそうです。
戦火によりその多くが焼失してしまいましたが、今も各所にその名残が残っています。沖縄の古民家で象徴的なフクギの防風林もこのころ蔡温の指導により普及したものだとも言われています。そういう意味では蔡温は沖縄における植林の祖であると同時に「沖縄の景観の祖」とも言えるかもしれませんね。

さて、一方蔡温は沖縄で初めて自叙伝を著した人物としても紹介されています。晩年は沢山の書物も著しており、木にも本にも関係の深い人物だったんですね。彼の著した書物はその後も行政の参考とされ、現在わたしたちが恩恵を得ている森の恵みも、彼の業績の賜物と言えるでしょう。

そんな偉人の偉業を前にして「木と本は紙一重で似ている」と思ったことを反省しています。

 

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です